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布袋寅泰の使用ギターと音作り|G柄のFERNANDES TE-95HT実機と公式映像で解説【BOØWY・COMPLEX】

更新日:2026-10-02 文:SILVER WOLF GUITARS 森 将大

※この記事にはプロモーション(サウンドハウス・Amazonへの広告リンク)が含まれます。当店の在庫も紹介しています。

先に結論
  • 布袋寅泰のメインギターは、BOØWY中期(1985年ごろ)から使い続けるフェルナンデスの「TE-HT」。テレキャスター型のボディに、とがったコンコルド・ヘッド、白黒の幾何学模様(通称G柄)。本人機のピックアップはEMGのアクティブ。
  • 同じ形・同じ柄の市販モデルがフェルナンデスから多数出ていて、hideモデルに次いで売れたシリーズ。フェルナンデスは2024年に事業を停止したので、今は中古が中心。当店の在庫はTE-95HT(日本製)。
  • 布袋の音は「ビート」と「カッティング」。歪みを抑えた音と、アナログ・ディレイ、コーラス。まずはアナログ・ディレイ1台から。

BOØWY、COMPLEX、そしてソロ。日本のロックを代表するギタリスト、布袋寅泰。

白黒の幾何学模様のテレキャスター、身長187cmの長身から刻む切れのいいカッティング。映画『キル・ビル』のテーマ曲で、世界中にその名を知られたギタリストでもあります。本人は自分を「ビート・ギタリスト」と呼んでいます。

この記事では、中古ギター店を営んでいる私が、店にある布袋モデル(FERNANDES TE-95HT)の実機を写真で見せながら、布袋のギターと音作りを、公式映像と一緒にまとめました。

この記事で分かること
  • 布袋寅泰がどんなギタリストか(年表・エピソードつき)
  • G柄(布袋柄)のギターの始まりと、本人機TE-HT
  • 公式映像で見る布袋のギターと、名曲10選
  • 当店にあるTE-95HTと、本人機との違い
  • 中古の布袋モデルを買うときに見るところ7つ
  • 布袋っぽい音を、いま新品で揃えるなら
森
この記事を書いた人:森
中古エレキギター・ベースを整備して販売しているシルバーウルフの店主(古物商)。ネックや弦高を調整してから送り出しています。この記事を書いている今、布袋モデルが1本、店にあります。

布袋寅泰ってどんな人?

生まれ1962年2月1日/群馬県高崎市
担当ギター(BOØWY・COMPLEX)、ソロではボーカルとギター
主なバンドBOØWY、COMPLEX(吉川晃司とのユニット)、ソロ
代表的なギターフェルナンデス TE-HT
モットー「最新のHOTEIが最高のHOTEI」

14歳のとき、マーク・ボランのポスターに心を動かされてギターを始めました。最初のギターはストラトキャスター・タイプで、最初に弾いたのはディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のリフ。1980年、同郷のライバルだった氷室京介と組んでバンドを結成し、それがBOØWYになります。

BOØWYの解散後はソロとCOMPLEXで活動。アトランタ・オリンピックの閉会式、映画『キル・ビル』、東京パラリンピックの開会式と、世界の舞台でギターを弾いてきました。2012年からはロンドンを拠点にしています。

布袋寅泰 年表 1962群馬県高崎市で生まれる 14歳マーク・ボランに憧れギターを始める 1980氷室京介とバンドを結成 1982BOØWY『MORAL』でデビュー 1985このころからTE-HTを使いはじめる 1987「Marionette」でBOØWY初の1位 1988「LAST GIGS」→『GUITARHYTHM』 1989COMPLEX「BE MY BABY」1位 1995「スリル」でソロ初の1位 1996アトランタ五輪の閉会式で演奏 2003『キル・ビル』のメインテーマに 2012ロンドンへ移住 2021東京パラリンピック開会式で演奏

人柄が分かるエピソード8つ

  1. 髪型を注意されて高校を中退、のちに名誉卒業
    卒業直前に、髪型を注意されたことが原因で高校を中退。それから長い年月がたった2017年、長年の活躍が認められ、母校から名誉卒業を受けました。
  2. 氷室京介から突然の電話
    1980年7月、同郷のライバルだった氷室京介から急に連絡が。呼び出されたとき、布袋は「殴られるんじゃないか」と思ったそうです。六本木で再会し、ミスタードーナツで数時間話して意気投合、2人でバンドを組むことになりました。
  3. 初ライブの観客は13人
    1981年5月、新宿LOFTでの最初のライブの観客は13人。その中に、のちにドラムで加わる高橋まことがいました。
  4. 「100年早い」「100年遅い」
    ESPにエンドース契約を頼んだとき「うちのギター弾くなんて100年早いよ」と言われ、のちにモニターを頼まれた際に「100年遅いよ」と返したそうです。
  5. 『風の谷のナウシカ』の王蟲の鳴き声
    BOØWYがブレイクする前、久石譲に「ギターで鳴いてほしい」と頼まれ、映画の挿入曲「王蟲の暴走」に参加。2011年に本人が明かして話題になりました。
  6. ボブ・ディランに「I LIKE YOUR GUITAR」
    1994年、奈良・東大寺でのイベントでステージを降りるとき、ボブ・ディランに「I LIKE YOUR GUITAR」と声をかけられました。
  7. デヴィッド・ボウイと共演
    1996年、ボウイの日本武道館公演でオープニングを務め、アンコールで共演。前日にボウイのホテルのドアの隙間から手紙を差し入れていたそうです。
  8. タランティーノは新曲を断った
    『キル・ビル』のために新曲を書くと申し出た布袋に、タランティーノは「新・仁義なき戦いのテーマ」を使いたいとこだわりました。こうして、もとは日本映画のために書いた曲が、世界中で知られることになります。

G柄(布袋柄)のギターの始まり

布袋といえば、白黒の幾何学模様のギター。正式な呼び名は「G柄」「GUITARHYTHM柄」で、ファンの間では「布袋柄」とも呼ばれます。

BOØWYの初期(1985年ごろまで)に使っていたのは、ESPに注文したNavigatorブランドのテレキャスター・モデル。白地に黒いラインの柄で、その黒いラインは「酒に酔った勢いでトイレでペイントした」と伝えられています。

その後、BOØWY中期の1985年ごろからメインになったのが、フェルナンデスのTE-HT。今のTE-HTの模様は、かつて持っていた別のギターに一筆書きした柄を受け継いだもので、布袋の希望で、にじんだところや線が曲がったところまで、そのまま再現されています。

なぜテレキャスター?レスポールやストラトは、どうしても「レスポールの音」「ストラトの音」になってしまう。テレキャスターは「あまりギタリストのイメージが固まっていないギターだったから」選んだ、と布袋は話しています。
布袋のメインギターの移り変わり ESP(Navigator) 〜1985年ごろ テレキャスター型 白地に黒ラインのG柄 黒線は「酔った勢いで」 FERNANDES TE-HT 1985年ごろ〜 コンコルド・ヘッド EMGのアクティブPU 市販モデルが多数 ※2024年5月からはゾディアック・ネオの布袋モデルも

公式映像で見る布袋のギター

まずはBOØWY初のオリコン1位、1987年の「Marionette」。作曲・編曲は布袋で、ミックスのあと全員がOKを出したあとも、布袋だけはイントロを再生し直して確かめていたそうです。

BOØWY「MARIONETTE」『BOØWY 1224 -THE ORIGINAL-』より(UNIVERSAL MUSIC JAPAN 公式)

布袋のカッティングを代表する「BAD FEELING」。本人は「ロックンロールなんだけどファンキーで、そういうリフってありそうでない」と話しています。

布袋寅泰「BAD FEELING」ドキュメンタリー映画『Still Dreamin'』より(HOTEI 公式)

BOØWY初のトップ10、1986年の「B・BLUE」。ライブ映像から、布袋のカッティングとステージでの動きがよく分かります。

BOØWY「B・BLUE」『“GIGS” CASE OF BOØWY COMPLETE』より(UNIVERSAL MUSIC JAPAN 公式)

ソロ初のオリコン1位、1995年の「スリル」。布袋いわく「スリルとスピードとスピリット。僕の音楽のキーワードを象徴する曲」。

布袋寅泰「スリル」1995年(HoteiVEVO 公式)

「スリル」の前、1995年1月の「POISON」は、ベースもすべて布袋が弾いた曲。布袋が歌った曲の中で最大のヒットです。

布袋寅泰「POISON」(HoteiVEVO 公式)

そして『キル・ビル』で世界に知られた「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」のライブ。

HOTEI「Battle Without Honor or Humanity」さいたまスーパーアリーナ(HOTEI 公式)

ほかの公式映像:COMPLEX「日本一心」ティザー/BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY(LIVE IN LONDON)/さらば青春の光(40周年ツアー)/BOØWY「NO. NEW YORK」

布袋のギターが聴ける名曲10選

BOØWYの曲のほとんどは、布袋の作曲です。BOØWY・COMPLEX・ソロから、エピソードと一緒に10曲を選びました。

1IMAGE DOWN
BOØWY/1982年『MORAL』/作曲:布袋寅泰

BOØWYを結成してすぐ、最初に作られた曲。氷室の家で、2人でカセットデッキを使って作りました。

2NO. NEW YORK
BOØWY/1982年(1985年に再録音)/作曲:布袋寅泰

1988年の「LAST GIGS」2日目に2回演奏され、その2回目がBOØWYとして最後に演奏した曲になりました。

3BAD FEELING
BOØWY/1985年8月/作曲:布袋寅泰

布袋のカッティングといえばこのリフ。ファンクのギタリストをたくさんコピーしてきたことが、このリズムの源です。

4B・BLUE
BOØWY/1986年9月/作曲:布袋寅泰/オリコン7位

BOØWY初のトップ10。曲名の候補は「BABY BLUE」「TRUE BLUE」でしたが、ありきたりなうえにマドンナの同名曲も出たため「B・BLUE」になりました。

5ONLY YOU
BOØWY/1987年4月/作曲:布袋寅泰/オリコン4位

最初の録音に歌を入れたら納得できず、キーを上げてベースとギターを録り直したテイクが最終的にOKになりました。

6Marionette -マリオネット-
BOØWY/1987年7月/作曲:布袋寅泰/オリコン1位

BOØWY初の1位。MVでは、グレッチのスーパーアックスがモデルのフェルナンデスMV-95HTを弾いています。

7BE MY BABY
COMPLEX/1989年4月/作曲:布袋寅泰/オリコン1位

吉川晃司とのユニットのデビュー曲。MVでTE-HTではなくグレッチのロック・ジェットを弾いているのは、同じ年の2月にTE-HTが手元を離れていたため(のちに無事に戻りました)。

8さらば青春の光
布袋寅泰/1993年7月/オリコン8位

ロンドンへ行く予定で断るつもりだったものの、敬愛する萩原健一の主演ドラマと聞いて引き受けた曲。2021年からは、地元・高崎駅の新幹線ホームの発車メロディになっています。

9POISON
布袋寅泰/1995年1月/オリコン2位

ベースもすべて布袋が弾いている曲。「音の塊」を狙って、あえて左右に広げないミックスにしています。布袋が歌った曲の中で最大のヒット。

10BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY
布袋寅泰/2000年(『キル・ビル』2003年)

もとは映画『新・仁義なき戦い。』のテーマ曲。豊川悦司が道頓堀の路地裏をゆっくり歩く背中の映像を見て作ったそうで、テーマは「低温火傷」。

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布袋のギターの特徴3つ

① ビートとカッティング

布袋はビートへのこだわりがとても強く、その象徴が「BAD FEELING」のようなカッティングです。若いころ、レイ・パーカーJr.やアル・マッケイなどブラックミュージックのギタリストをたくさんコピーしたことが、ファンキーなリズムの源。アマチュア時代の理想は「マーク・ボランのようなグラムな衣装で、黒人のようなファンキーなカッティングを、クラフトワークのビートで踊りながら弾くギタリスト」だったそうです。「ギターは左手以上に右手が大事」とも話しています。

② 耳に残る「ドレミ」のソロ

ロックのギターソロでよく使うペンタトニック・スケールを、布袋はほとんど使いません。ドレミの音階で組み立て、「簡単だけど耳に残るフレーズ」を追い求めています。左手は小指をあまり使わず、5・6弦を親指で押さえるスタイル。テクニックよりオリジナリティを優先してきた結果です。

③ 歪ませすぎない「スーパードライ」な音

サポートの黒田晃年によれば、布袋の音はアンプの歪みを徹底的に抑えた「スーパードライ」な音。BOØWYのころは、テレキャスターのキンキンした音を削って低音を足し、ベースとのバランスで中音も少し上げていました。BOØWY期は自分で「エフェクターの鬼」と呼ぶほどエフェクターを使い、今もアナログ・ディレイは欠かせない定番です。

ピックと爪:ピックはおにぎり型のハードタイプ。ピックと爪を同時に弦に当てて弾くのが布袋流で、ツアー中は爪のコーティングを欠かさないそうです。マーティ・フリードマンも、音を聴いただけで誰か分かる日本のギタリストとして、Char・松本孝弘と並べて布袋の名前を挙げています。

布袋に影響を与えた人、布袋が影響を与えた人

布袋がいちばん影響を受けたのは、デヴィッド・ボウイ、T・レックス、ロキシー・ミュージック。自分をギタリストにした人として、マーク・ボラン、ミック・ロンソン、クリス・スペディングの名前を挙げています。ギターの弾き方では、レイ・パーカーJr.やアル・マッケイなど、ブラックミュージックのギタリストをたくさんコピーしました。グラムロックの見た目と、ファンクのリズム。その2つが合わさったのが布袋のスタイルです。

そして布袋は、次の世代のギタリストにも大きな影響を与えました。布袋から影響を受けたと公言しているギタリストには、TAKUYA、LUNA SEAのSUGIZO、GLAYのHISASHI、MIYAVIなどがいます。BUCK-TICKの今井寿は、布袋を「影響を受けた唯一のギタリスト」と語っています。

「ノン・ギタリスト」:布袋は自分のことを「僕はギタリストではあるけど、ノン・ギタリストという意識が根底にある」と話しています。速く弾くことより、曲全体をどう聴かせるか。その考え方が、ドレミのソロや、歪ませすぎない音につながっています。

TE-HTと、布袋のギター・機材

ギターポイント
FERNANDES TE-HT(メイン)1985年ごろから使い続けるシグネチャー。EMGのアクティブ・ピックアップ、とがった「コンコルド・ヘッド」。今はネックやブリッジなどの多くがゾディアック・ワークス製に交換されている
TE-HT with Sustainer『GUITARHYTHM II』から使用。サスティナー、トレモロアーム、ハムバッカー付き。模様は完全な直線
BURNY H-CUSTOM(通称「シャチ」)「GUITAR LOVES YOU」「VELVET KISS」では毎回このギター
FERNANDES MV-95HTグレッチ・スーパーアックスがモデル。「Marionette」のMV、「LAST GIGS」でも
GRETSCH ROC JET誕生日プレゼント。COMPLEX「BE MY BABY」のMV
ゼマティス「ワイルド」はツアーのメイン。遠慮なく弾けるよう、ボディ裏にベルトのバックルでわざと傷をつけたという
RAZO GLAYNアルミのボディ。「スリル」のPVで
FENDER カスタムショップ・テレキャスター「バンビーナ」の録音とPV、「IDENTITY」のPV
GRETSCH White Falcon『GUITARHYTHM III』の「七年目の幽霊」の録音など
ゾディアック・ネオ Eternal Legacy HOTEI Model2024年5月から。TE-HTの仕様を受け継ぎ、ヘッドの先が少し丸い

※TE-HT with Sustainerのように、フェルナンデスのサスティナー(音をいつまでも伸ばす装置)を積んだギターは、hide with Spread BeaverのKIYOSHIのモデルにもあります。

ゾディアック・ワークスを作った松﨑淳は、もとフェルナンデスのビルダーで、布袋の専属ギターテック。フェルナンデス時代にTE-HTに代表される布袋モデルを手がけた人です。

エフェクターは、FREE THE TONEと共同で開発したシグネチャーのマルチ・エフェクター・システム「HOTEI Signature G-STAGE」(300台限定)があります。ソロ1作目『GUITARHYTHM』では、アンプを一切使わずにギターをライン録りするという、当時まだ珍しい方法を取りました。

市販の布袋モデル:TE-HTは色や仕様違いを含めて多くのモデルがフェルナンデスから市販され、シグネチャーモデルではX JAPANのhideのモデルに次いで売れたシリーズです。フェルナンデスは2024年に事業を停止したので、これから手に入れるなら中古が中心になります。

当店のTE-95HTを写真でじっくり

ここからは、いま当店にある実機です。写真はすべて当店で撮影したものです。

FERNANDES TE-95HT 布袋寅泰モデルのボディ正面
TE-95HT。黒地に白いラインの幾何学模様(当店撮影)

フェルナンデスの市販の布袋モデル、TE-95HT。当店の個体は黒地に白いラインの模様で、日本製です。トラスロッドカバーには「TOMOYASU HOTEI」の刻印が入っています。

項目当店のTE-95HT本人のTE-HT
ピックアップフェルナンデスのF.G.I.×2EMGのアクティブ
ヘッドとがった形とがったコンコルド・ヘッド
ネック・指板メイプル(ボルトオン)・ローズウッド(バインディング付き)今はゾディアック・ワークス製に交換
ブリッジ6サドル(弦は裏通し)—
コントロールボリューム・トーン・ピックアップ切替—
重さ(実測)4.160kg—
製造国日本—

※本人機と市販モデルは、ピックアップなど中身が違います。在庫ページでは、当店の個体の仕様を写真と一緒に書いています。

F.G.I.×2 切替・ボリューム・トーン 6サドル

TE-95HTのピックアップとコントロール(当店撮影)

TE-95HTのとがったヘッド
フェルナンデスらしい、とがったヘッド
TOMOYASU HOTEIの刻印入りトラスロッドカバー
「TOMOYASU HOTEI」刻印のトラスロッドカバー
TE-95HTの全体
全体。実測4.160kg
TE-95HTの裏側
裏側は黒
ネック側のF.G.I.ピックアップ
ネック側のF.G.I.ピックアップ
ブリッジ側のF.G.I.ピックアップ
ブリッジ側のF.G.I.ピックアップ
白黒の幾何学模様のアップ
柄のアップ。黒地に白いライン
とがったヘッドの裏とペグ
ヘッドの裏。6つのペグが片側に並ぶ
TE-95HTの6サドルのブリッジ
6サドルのブリッジ。サドルとスプリングに錆・汚れがあります
TE-95HTを斜めから見たところ
斜めから。白いバインディングが柄を引き立てます

FERNANDES TE-95HT(当店のYouTube)

TE-95HTの在庫ページを見る

※中古品で、年式なりの傷や使用感があります。傷の場所は在庫ページの写真と説明にすべて書いています。当店でネック・弦高・オクターブを調整済みで、ソフトケースが付きます。

中古の布袋モデルを買うときに見るところ7つ

フェルナンデスの布袋モデルは、年代も仕様もさまざまです。店主として毎回確かめているところをまとめました。

① 柄の擦れ

白黒の柄は、黒い部分の細かい擦り傷が光の当たり方で目立ちます。特にボディの表と裏は、写真で全体を見ておきましょう。

ボディの黒い部分の擦り傷とコントロール
黒い部分の擦り傷と、くすんだノブ
② ピックアップの種類

本人機はEMGのアクティブですが、市販モデルはフェルナンデスのピックアップが多く、モデルによって違います。電池が要るかどうかも含めて、在庫ページの仕様を確かめてください。

③ ブリッジとサドルの錆

テレキャスター型の6サドルのブリッジは、汗で錆びやすいところ。サドルのネジとスプリングの状態を見ます。

④ ネックプレートの腐食

ネックの付け根のプレートは、メッキがくもったり腐食したりしやすい部品です。

ネックプレートのメッキのくもり
当店のTE-95HTのネックプレート。メッキにくもり・腐食があります
⑤ とがったヘッドの先

とがった形のヘッドは、先をぶつけやすい形です。ヘッドの先の欠けがないか確かめましょう。

とがったヘッドの先
ヘッドの先。白い縁取りが入っています
⑥ ネックとフレット

当店では、7フレットのすき間(0.3mm)、12フレットの弦高(6弦2.0mm・1弦1.5mm)、フレットの残り(%)を数字で書いています。このTE-95HTのフレットは85〜90%残っています。

バインディング付きのローズウッド指板
バインディング付きのローズウッド指板
⑦ 付属品

当店のTE-95HTにはソフトケースが付きます。持ち運びの多い人は、ケースの有無も確かめておきましょう。

付属のソフトケース
付属のソフトケース

当店の在庫ページでは、傷の場所・実測の重さ・ネックの数字・付属品を、写真と説明で確認できるようにしています。

いま揃える「布袋っぽい音」

布袋の音は、歪ませすぎないギターに、アナログ・ディレイとコーラス。そして何より、おにぎり型のハードピックで刻むカッティングです。

ギター+ピックテレキャスター型+おにぎり型→ 例:Fender 346 Shape Heavy コーラスBOØWY期の定番の揺れ→ 例:BOSS CE-2W アナログ・ディレイ今も変わらない定番→ 例:MXR Carbon Copy アンプ歪みを抑えた「スーパードライ」→ スタジオのJC-120やマーシャルを 歪ませすぎずに ※音作りの一例です。布袋本人の配線そのものではありません

そろえる順番(費用の小さい順)

① まずピックFender 346 Shape Heavy(1枚) ② アナログ・ディレイMXR Carbon Copy ③ コーラスもCarbon Copy + BOSS CE-2W ※棒の長さは費用の大小の目安。値段はリンク先で確認を

※商品の値段は日々変わるため、リンク先のサウンドハウスでご確認ください。

MXR M169 Carbon Copy(アナログ・ディレイ)
布袋が今も定番にしているアナログ・ディレイ。音がにじむように重なる、温かいディレイです。カッティングにうすくかけるだけで、ぐっと奥行きが出ます。

サウンドハウスで見る

BOSS CE-2W(コーラス)
BOØWY期に布袋が多用したコーラス。BOSSの名機CE-2の音を再現したモデルで、クリーンのカッティングやアルペジオに広がりが出ます。

サウンドハウスで見る

FENDER 346 Shape Shell Heavy(おにぎり型ピック)
布袋が愛用する「おにぎり型のハードタイプ」に近い形のピック。1枚から買えるので、まとめて試せます。ピックと爪を同時に当てる弾き方の練習に。

サウンドハウスで見る

Roland JC-120(ギターアンプ)
歪ませない「スーパードライ」な音を作るなら、クリーンがきれいなJC-120。多くのスタジオに置いてあるので、まずスタジオで試すのがおすすめです。

サウンドハウスで見る

FREE THE TONE HOTEI Signature(シグネチャー)
布袋とFREE THE TONEが共同開発したシグネチャー。サウンドハウスでは扱いがないので、Amazonで探せます。

Amazonで探す

家で練習するなら

VOX amPlug3 High Gain(ヘッドホンアンプ)
ギターに直接挿して、ヘッドホンで聴く小さなアンプ。夜でもカッティングの練習ができます。

サウンドハウスで見る

ZOOM G1X FOUR(マルチエフェクター)
コーラス・ディレイ・歪みが1台に。布袋のようにエフェクターを重ねる練習を、これ1台で始められます。

サウンドハウスで見る

バンドスコア・替えの弦
BOØWYのカッティングはリズムが命。楽譜でリズムを確かめながら練習すると近道です。弦は当店の在庫と同じ09-42がおすすめ。

BOØWYのスコア 布袋寅泰のスコア 弦 09-42

COMPLEXの復活と、世界のHOTEI

吉川晃司とのCOMPLEXは、1990年11月8日の東京ドーム公演で活動を止めました。それから21年後の2011年、東日本大震災の復興支援のために、東京ドームで2日間だけ復活(『日本一心』)。2024年5月には、能登半島地震を受けて、ふたたび東京ドームで『日本一心』を開きました。このとき初めて披露したのが、ゾディアック・ネオの新しい布袋モデルです。

2012年にロンドンへ移ってからは、海外でも活動の幅を広げています。2015年にはイギリスのレーベルから、アルバム『STRANGERS』をヨーロッパと日本で同時に発売。2021年にはNHK紅白歌合戦にソロで初出演し、2025年にはアルバム『GUITARHYTHM VIII』を出しました。

2020年には、群馬のGメッセ群馬で、愛用のギター40本を並べた展示「時代を奏でた40本の愛機たち」も開かれています。2026年7月には、同じGメッセ群馬で自分が主催するフェス『HOTEI FES』を開きました。デビューから40年以上たっても、「最新のHOTEIが最高のHOTEI」という言葉どおり、走り続けています。

用語ミニ辞典

G柄(布袋柄)
布袋のギターの白黒の幾何学模様。正式には「G柄」「GUITARHYTHM柄」。
カッティング
弦をミュートしながら、歯切れよくリズムを刻む弾き方。
コンコルド・ヘッド
とがった形のヘッド。TE-HTの特徴。
アクティブ・ピックアップ
電池で動く回路を内蔵したピックアップ。EMGが代表。
ペンタトニック・スケール
5つの音でできた音階。ロックのソロでよく使われるが、布袋はほとんど使わない。
アナログ・ディレイ
アナログ回路のディレイ。音がにじむように重なる。
コーラス
音を少しずらして重ね、揺れと広がりを出すエフェクター。
ライン録り
アンプを鳴らさず、ギターの音を機材から直接録音する方法。
ピッキング・ハーモニクス
ピックと指(爪)を同時に弦に当て、高い倍音を鳴らす弾き方。
6サドル
弦1本ごとに高さと長さを調整できるブリッジの駒。

11人を一覧で比べる:アーティストモデル早見表(本人の機材と当店の在庫)

ほかの記事:SUGIZO(LUNA SEA・X JAPAN)/KIYOSHI(hide with Spread Beaver)/ka-yu(Janne Da Arc)/松本孝弘(B'z)/hide(X JAPAN)/tetsuya(L'Arc〜en〜Ciel)/ken(L'Arc〜en〜Ciel)/J(LUNA SEA)/KAZUMA(SIAM SHADE)/GISHO(PENICILLIN)

まとめ

布袋寅泰は、マーク・ボランに憧れてギターを手にし、ファンクのカッティングとドレミのメロディで、日本のロックのギターの形を作ってきた人です。白黒のG柄のテレキャスターは、そのままBOØWYの、そして布袋の顔になりました。

BOØWYの曲をコピーするなら、まずは「BAD FEELING」のカッティングから。右手でリズムを刻む練習が、そのまま布袋の音への近道になります。歪みは控えめに、ピックと爪を同時に当てる感覚を、ゆっくりのテンポでつかんでみてください。

フェルナンデスの布袋モデルは、これから中古が中心です。まずはおにぎり型のピックと、アナログ・ディレイ1台から、布袋の音に近づいてみてください。

布袋モデルを探している方へ

当店では、ネック・弦高・オクターブを調整してからお送りしています。在庫はその時々で変わります。

TE-95HTを見る

弾かなくなった布袋モデル、ありませんか?

当店は布袋モデルをはじめ、エレキギター・ベースを買い取っています。柄が擦れている、パーツが錆びている、といった状態でもご相談ください。

買取について見る

参考にした資料

よくある質問

布袋寅泰が使っているギターは何ですか?

BOØWY中期の1985年ごろから使い続けるフェルナンデスのTE-HTがメインです。テレキャスター型のボディに、とがったコンコルド・ヘッド、白黒の幾何学模様(G柄)で、本人機のピックアップはEMGのアクティブです。

布袋柄(G柄)はどうやって生まれたのですか?

BOØWY初期に使ったESP(Navigator)のテレキャスターに入れた黒いラインが始まりで、「酒に酔った勢いでトイレでペイントした」と伝えられています。今のTE-HTの模様は、別のギターに一筆書きした柄を受け継いだものです。

市販の布袋モデルは本人のギターと同じですか?

形と柄は同じ系統ですが、中身は違います。本人のTE-HTはEMGのアクティブ・ピックアップで、市販モデルはフェルナンデスのピックアップのものが多くあります。

なぜ布袋はテレキャスターを使うのですか?

レスポールやストラトはどうしてもその音になってしまい、テレキャスターは「あまりギタリストのイメージが固まっていないギターだったから」と本人が話しています。

布袋っぽい音を出すには何を買えばいいですか?

布袋が今も定番にしているアナログ・ディレイ(MXR Carbon Copyなど)と、BOØWY期に多用したコーラス(BOSS CE-2Wなど)、そしておにぎり型のハードピックです。アンプは歪ませすぎないのがポイントです。

キル・ビルのテーマ曲は布袋寅泰の曲ですか?

はい。もとは2000年の映画『新・仁義なき戦い。』のテーマ曲「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」で、タランティーノ監督の希望で2003年の『キル・ビル』に使われました。

布袋寅泰に影響を受けたギタリストは?

TAKUYA、LUNA SEAのSUGIZO、GLAYのHISASHI、MIYAVIなどが、布袋から影響を受けたと公言しています。BUCK-TICKの今井寿は、布袋を「影響を受けた唯一のギタリスト」と語っています。

布袋寅泰が影響を受けた人は?

いちばん影響を受けたのはデヴィッド・ボウイ、T・レックス、ロキシー・ミュージック。自分をギタリストにした人として、マーク・ボラン、ミック・ロンソン、クリス・スペディングを挙げています。弾き方では、ファンクのギタリストをたくさんコピーしました。

TE-HT with Sustainerとは?

『GUITARHYTHM II』から使っているTE-HTの別モデルで、サスティナー、トレモロアーム、ハムバッカーを積んでいます。こちらの模様は完全な直線で描かれています。

中古の布袋モデルで気をつけるところは?

柄の擦れ、ピックアップの種類(本人機はEMG、市販品はフェルナンデスのものが多い)、ブリッジやネックプレートの錆、とがったヘッドの先の欠けを確かめましょう。フェルナンデスは2025年に破産手続に入ったので、これからは中古が中心です。

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