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SILVER WOLF GUITARSエレキギター・ベース専門店
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kenの使用ギターと音作り|フェルナンデスLAシリーズ実機3本と公式MVで解説【L'Arc〜en〜Ciel】

更新日:2026-10-02 文:SILVER WOLF GUITARS 森 将大

※この記事にはプロモーション(サウンドハウス・Amazonへの広告リンク)が含まれます。当店の在庫も紹介しています。

先に結論
  • kenは2009年までフェルナンデスと契約し、ストラト型のLD、ヘッドが逆向きのLA、フライングV型のLVの3つのシグネチャーシリーズを使っていた。2010年からはフェンダーと契約。
  • フェルナンデスのkenモデルはすでに生産を終えていて、手に入れるなら中古。当店の在庫はLAシリーズ(LA-115KK・LA-80KK)。
  • kenの音の決め手は、開放弦を混ぜたアルペジオと、浮遊感のあるディレイ。まずはディレイ1台(BOSS DD-8など)から。

L'Arc〜en〜Cielのギタリスト、ken。

開放弦を響かせたきらびやかなアルペジオと、ディレイで空間に広がっていくギター。「花葬」「winter fall」「虹」「NEO UNIVERSE」と、L'Arc〜en〜Cielでいちばん多くの曲を書いてきた作曲家でもあります。2017年には『ギター・マガジン』の「日本の偉大なギタリストTOP100」で36位に選ばれました。

この記事では、中古ギター店を営んでいる私が、店にあるkenモデルの実機3本を写真で見せながら、kenのギターと音作りを、公式MVと一緒にまとめました。

この記事で分かること
  • kenがどんなギタリストか(年表・エピソードつき)
  • 公式MVで見るkenのギターと、ギターが聴ける名曲10選
  • フェルナンデスのLD・LA・LVシリーズと、フェンダーのシグネチャーモデル
  • 当店にあるフェルナンデス製kenモデル3本
  • 中古のkenモデルを買うときに見るところ7つ
  • kenっぽい音を、いま新品で揃えるなら
森
この記事を書いた人:森
中古エレキギター・ベースを整備して販売しているシルバーウルフの店主(古物商)。ネックや弦高を調整してから送り出しています。この記事を書いている今、kenモデルが3本、店にあります。

kenってどんな人?

本名北村 健(きたむら けん)
生まれ1968年11月28日/滋賀県(現在の米原市)
担当ギター(L'Arc〜en〜Ciel)、ソロではボーカルとギター
主なバンドL'Arc〜en〜Ciel(1992年〜)、SONS OF ALL PUSSYS、ソロ
学歴名古屋工業大学 工学部(建築を専攻)

ギターを始めたのは中学生のころ。お姉さんが買ってもらったものの弾かずに置いてあったフォークギターを、なんとなく触ってみたのが始まりでした。近所には1つ年下の幼なじみ、のちにL'Arc〜en〜Cielのリーダーになるtetsuyaがいました。

大学では建築を学んでいましたが、1992年、tetsuyaからの電話でL'Arc〜en〜Cielに加入します。初期のアルバムは収録曲の半分以上がkenの作曲。今もL'Arc〜en〜Cielでいちばん多くの曲(50曲以上)を書いているのがkenです。

ken 年表 1968滋賀県で生まれる 中学姉のフォークギターで弾きはじめる 高校tetsuyaのバンドByston-Wellに参加 大学名古屋工業大学で建築を学ぶ 1992tetsuyaの電話でL'Arc〜en〜Cielに加入 1994作曲「眠りによせて」でデビュー 1997作曲「虹」で活動再開 1998「winter fall」1位・「花葬」ミリオンこの年、大学を卒業 2000作曲「NEO UNIVERSE」ミリオン 2002SONS OF ALL PUSSYS結成 2010フェルナンデスからフェンダーへ 2017「日本の偉大なギタリスト」36位(ギター・マガジン)

人柄が分かるエピソード8つ

  1. 始まりは姉のフォークギター
    コード譜どおりに弾こうとしても難しくてうまく弾けない。そこで、開放弦を使ってEmをEm7に、FをFMaj7にと自己流で崩して弾いてみたら、その響きの美しさにひかれたそうです。開放弦を混ぜたアルペジオは、今もkenのギターの大きな特徴です。
  2. 中学の文化祭ではボーカル
    初めてステージに立った中学の文化祭では、なんとボーカル担当。オジー・オズボーンの「ミスター・クローリー」をアカペラで歌ったそうです。
  3. 大学では建築を学んでいた
    プロになる強い思いはなく、名古屋工業大学に進学。家系に先生が多く、「先生もいいかな」と考えていたこともあるそうです。
  4. ゼミに入って2か月で、tetsuyaから電話
    1992年、L'Arc〜en〜Cielのギタリストが抜けたとき、tetsuyaから「加入してくれないか」と電話が来ます。hydeはkenのバンドのデモを聴いていて、「すごくいい曲を書くし、すごくカッコいいギターを弾く」と思っていたそうです。
  5. 大学はやめずに「休学」
    加入のときに大学をやめず、休学にしていたken。1997年にバンドが止まった時期に再び通い、翌1998年3月にきちんと卒業しています。
  6. 「ラルクは売れない」と聞いて
    メジャーで出した最初の2作の売れ行きが振るわず、「ラルクは売れない」と言われたとき、いちばん曲を書いていたkenは「曲が悪いんだろう、俺が悪いんだろう」と考えたそうです。そこからポップなメロディに向き合い、ストリングスやホーンも取り入れるようになりました。
  7. 大のヘヴィメタル好き
    雑誌でヘヴィメタルをテーマにした対談連載「IRON MAIKEN」を持ち、アイアン・メイデンのギタリスト、エイドリアン・スミスとも対談しています。
  8. 明るい曲が書けなくなった時期
    ヒットが続いた1999年ごろ、周りから明るい曲を求められているように感じて、まったく書けなくなったそうです。バンドが止まった3年の間にフェスを見て回り、「明るい曲が人を元気にする」と思えるようになって、また書けるようになりました。

kenとtetsuya、2人の幼なじみ

kenとtetsuyaは、近所に住む1つ違いの幼なじみ。中学生のころは、向かいの先輩の家に3人で集まり、ほぼ毎日レコードを聴いていました。tetsuyaにベースを勧めたのはkenで、「ギターは6本、ベースは4本」という一言でした。

高校時代、tetsuyaのバンドByston-Wellに加わったken。tetsuyaは「kenちゃんは当時からいい曲を書いていた」と振り返っています。初期の代表曲「Blurry Eyes」も、2人の学生時代のバンドの音源がもとになっています。音へのこだわりについて、tetsuyaは「kenちゃんがすごい。その変態を間近で見て自分は育ってる」と話しています。

tetsuyaのベースと機材については、tetsuyaの記事でくわしく書いています。

公式MVで見るkenのギター

まずはメジャーデビュー曲「眠りによせて」(1994年)。ボサノバ風のアレンジに歪んだギターをのせた、kenの作曲です。当時のロックとは一線を画した音でした。

L'Arc〜en〜Ciel「眠りによせて」1994年(L'Arc-en-Ciel 公式)

1997年の「虹」。kenがロンドンで買ったアコースティック・ギター、ギブソンJ-50を何気なく弾いていたときに生まれた曲です。MVもロンドンで撮影されました。

L'Arc〜en〜Ciel「虹」1997年(L'Arc-en-Ciel 公式)

1998年の「winter fall」。冬の海、砂浜に打ち寄せる波をイメージして書いた曲です。

L'Arc〜en〜Ciel「winter fall」1998年(L'Arc-en-Ciel 公式)

「HONEY」はhydeの作曲ですが、ギタリスト目線で外せない1曲。hydeは「あのkenの裏メロがハマったから、いい曲になった」と話しています。

L'Arc〜en〜Ciel「HONEY」1998年(L'Arc-en-Ciel 公式)

ほかの公式MV:花葬/NEO UNIVERSE/New World

kenのギターが聴ける名曲10選

kenが作曲した曲と、使ったギターが分かっている曲から10曲を選びました。

1眠りによせて
1994年7月・メジャーデビュー曲/作曲:ken

ボサノバ風のアレンジに、歪んだギター。kenは「たぶんボサノバとか、そういう」感じを狙ったそうで、録音を担当したエンジニアも「最近の若いバンドとはちょっと違う」と話しています。

2Vivid Colors
1995年7月/作曲:ken

イントロのギターのリードフレーズが印象的な曲。片側から流れ続けるアコースティック・ギターのカッティングについて、kenは「弾いているうちに何か見えてきちゃって…霊的な話になっちゃうな」と笑っています。

3the Fourth Avenue Café
1996年『True』/作曲:ken

東京スカパラダイスオーケストラのホーン隊が参加した、ポップで華やかな曲。「ラルクは売れない」と言われたあと、kenがストリングスやホーンを取り入れ始めた時期の代表曲です。

4虹
1997年10月/作曲:ken/オリコン3位

ロンドンで買ったギブソンJ-50から生まれた曲。録音でもJ-50を弾いています。メンバー3人だけの体制で出した、唯一の作品でもあります。MVでは、kenが赤いギターに釘を打ちつけ、最後は炎に投げ込むシーンがファンの間でよく知られています。

5winter fall
1998年1月/作曲:ken/オリコン1位

ストリングスとブラスが華やかな曲。共同プロデューサーの岡野ハジメは「8割ぐらいkenちゃんのデモの段階で完成していた」と驚いています。

6花葬
1998年7月/作曲:ken/ミリオン

「夜中に花びらがバーッと舞い散っている画」をイメージして作った曲。kenはhydeに「死をイメージした歌詞をつけてほしい」と頼んだそうです。

7HONEY
1998年7月/作曲:hyde/120万枚

この曲では、ふだんのストラト型ではなく、フェンダー・カスタムショップのジャズマスターにシングル3つを付けたギターを使っています。kenいわく「思いきり弾かないと響かないような、ジャギジャギのちょっと変わった音」。

8Shout at the Devil/milky way
1998年『HEART』

「Shout at the Devil」では1981年製のギブソン・レスポール・スタンダード、「milky way」では1966年製のフェンダー・コロナドで録音しています。このころから、オルタナティブやグランジ寄りのギターに変わっていきました。

9NEO UNIVERSE
2000年1月/作曲:ken/ミリオン

打ち込みを多く使ったエレクトロ・ポップ寄りの曲で、当時のkenの曲としては珍しく明るい曲調。リズムはずっとハイハットとキックの4つ打ちです。

10New World
2005年4月/作曲:ken/オリコン1位

それまでのkenは、左右で同じフレーズを重ねて「音の壁」にするやり方を避けていました。この曲では、あえて「同じものを2つ弾こう」と決めて録音しています。

アルバムで聴くなら

アルバム発売ひとこと
True1996年ストリングスやホーンを取り入れ始めた転機の作品
HEART1998年レスポールやコロナドなど、ギターの音色が多彩
SMILE2004年3年の休止のあと、明るい曲も書けるようになったころ

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kenのギターの特徴3つ

① 開放弦を混ぜたアルペジオ

押さえた弦と、何も押さえない開放弦を混ぜて、音を重ねるように響かせるアルペジオ。中学生のころ、コードを自己流に崩して弾いたときに見つけた響きが、そのままkenのギターの柱になっています。L'Arc〜en〜Cielの初期は、イギリスのザ・キュアーのようなアルペジオの雰囲気も意識していたそうです。

② 一期一会のギターソロ

ギターソロは、即興に近い弾き方が多いのがken。共同プロデューサーの岡野ハジメは「一回弾いたら、二度と同じことは弾けませんみたいな、一期一会を大事にするロック・ギタリスト」と評しています。ほかのギタリストからも「リズムをトリッキーに崩すのが巧い」「kenさんにしか出せないタイム感」と言われる、コピー泣かせのギターです。

③ ディレイの浮遊感と、裏メロ

TUBEの春畑道哉は「ディレイの研究がハンパない」「kenのギターの浮遊感は、俺にはできないスタイル」と話しています。歌の裏で鳴るもう1本のメロディ(裏メロ)もkenの得意技で、hydeは「HONEY」がいい曲になったのはkenの裏メロのおかげだと語っています。

kenの言葉:ギターの役割について、kenは「音色だけでなく、コード弾き、指弾き、アルペジオ、ピッキングの強弱だけでも様々なニュアンスを出せる」と話しています。機材だけでなく、弾き方で色を変えるギタリストです。

SONS OF ALL PUSSYSとソロ

2001年、L'Arc〜en〜Cielのメンバーがそれぞれソロを始めたとき、kenだけは何もしませんでした。積み重なったスケジュールに疲れていて、休みたかったそうです。約1年後の2002年に再びギターを手にし、L'Arc〜en〜Cielの元ドラマー・sakuraに声をかけられて、3人組のバンドSONS OF ALL PUSSYS(S.O.A.P.)を結成します。

ここでkenは、ボーカルとギターを担当。「CDを出すつもりはなかった」と言いながら、2003年に初のミニアルバム『GRACE』を出し、同じ年には「SUMMER SONIC 03」にも出演しました。自分たちのイベントにはHYDEや清春も招いています。この時期にいろいろなフェスを見て回ったことが、のちに明るい曲を書くきっかけになりました。

2006年からはソロ名義でも活動し、ボーカルとギターのほか、ピアノやカリンバまで弾いています。2009年には、子どものころお姉さんの影響で聴いていた松山千春の「白い花」をカバーしました。

kenのルーツ

音楽に興味を持ったきっかけは、小学生のころに家で聴いた映画音楽のレコード。ニーノ・ロータの「ゴッドファーザー 愛のテーマ」などを聴いて、「なんですごい切ない気持ちになってたのか分かんない」と振り返っています。お姉さんの影響で松山千春もよく聴いていて、のちにソロで「白い花」をカバーしています。

ギタリストとして最初に影響を受けたのはゲイリー・ムーア。中学生からはハードロック・ヘヴィメタルに夢中になり、マイケル・シェンカー、スコーピオンズ、アイアン・メイデン、ジューダス・プリースト、キング・クリムゾンなどを聴いていました。一方で、1980年代後半のLAメタルにはあまりはまらなかったそうです。ザ・キュアーやザ・スミスのジョニー・マーのような、アルペジオで空気を作るギターもkenの源です。

日本の偉大なギタリストとして名前を挙げているのはChar。2021年には、Charが総指揮をとったチャリティーソング「We Love Music」にギターで参加しています。

kenのギターと機材

初めてのエレキはヤマハのSG。その後ギブソンのエクスプローラーを経て、2009年まではフェルナンデスと契約していました。フェルナンデスで作られたkenのシグネチャーは、3つのシリーズです。

シリーズ形ポイント
LDストラト型・ラージヘッド21フレット。ライブではLDがメイン。ギターを持ち替えたときの違和感をなくすため、ストラト型をメインにしていた
LA逆向きのテレキャスター風ヘッド2003年までは24フレット・ロック式トレモロ。2007年ごろから21フレット・シンクロ式に。ライブではサブ
LVフライングV型変形ギター

2010年からはフェンダーと契約。フェンダーのマスタービルダー、グレッグ・フェスラーが手がけたシグネチャーモデルが作られています。

モデルポイント
Ken Stratocaster Galaxy Red2010年の第1弾。同じ色のジャズベースも作られた
FSR Jaguar Ken Custom(Paisley Fantasy)kenが自分用にカスタマイズしたジャガーが、2013年に150本限定で商品化。ペイズリー柄
Ken Stratocaster Experiment #12022年。「金継ぎされた日本の陶器」がイメージ。kenが自分でボディをカッターで削り、好みの音を探した
Ken Stratocaster Dodome漆黒のボディに、日本の伝統色「どどめ色」

Ken Stratocaster® Galaxy Red(Fender Music Japan 公式)

ほかの公式映像:Ken Stratocaster Experiment #1/Ken Stratocaster Dodome

アンプとエフェクター

時期・種類機材
1994年ごろADAのプリアンプ「MP-1」とVHTのパワーアンプ
1999年ごろ豹柄にカスタムしたMarshall 1959
2012年ごろ〜Suhr ML-100、Two-Rock Classic Reverb Signatureをメインに、曲によってDivided by 13・Marshall・Diezel・Bognerも
歪み自分でプロデュースしたDOD「LOVE DRIVER FX-900」、Klon Centaur、Electro-Harmonix Big Muff π、Z.VEX Fuzz Factoryなど
ブースターFree The Tone「Ken's BOOSTER」(シグネチャー。2020年に一般発売)。導入後はFree The Toneの機材を中心にボードを組み直した

※公開されている資料にもとづく一例です。時期によって変わります。

録音で使ったギター:1981年製ギブソン・レスポール(Shout at the Devil)、1966年製フェンダー・コロナド(milky way)、シングル3つのジャズマスター(HONEY)、ギブソンJ-50(虹・MY HEART DRAWS A DREAM)など。曲ごとにギターを選んでいます。

当店のkenモデル3本を写真でじっくり

ここからは、いま当店にある実機です。写真はすべて当店で撮影したものです。3本ともフェルナンデスのLAシリーズで、逆向きのテレキャスター風ヘッドが目印です。

LA-115KKLA-80KK(26A019)LA-80KK(26A016)
色レッドパールホワイトパールホワイト
金属パーツゴールドゴールドゴールド
ピックアップVS-1×2+VH-4S-S-HS-S-H
切り替え5ウェイ+リアのコイルタップ5ウェイ+リアのコイルタップ(ミニスイッチ)同じ
トレモロ—ロック式ロック式
重さ(実測)3.365kg3.750kg3.8kg
フレットの残り7〜8割8割7〜8割

LA-115KKとLA-80KK、どう違う?

フェルナンデスの型番の数字は、当時の定価(千円単位)を表しています。LA-115KKは定価11万5千円、LA-80KKは8万円のモデルでした。上位のLA-115KKはボディにアルダー、LA-80KKはソフトメイプルを使っています。

音の違いは、ピックアップの組み合わせに出ます。LA-115KKはシングル系2つにハムバッカー(VH-4)1つで、テレキャスターに通じる切れのよさが持ち味。LA-80KKはS-S-Hで、ハムバッカーの太い歪みからストラトのような鈴鳴りまで幅広く作れます。アームを大きく使いたいなら、ロック式トレモロのLA-80KKが向いています。

3本の重さ(実測) LA-115KK3.365kg LA-80KK(019)3.750kg LA-80KK(016)3.8kg 赤のLA-115KKがいちばん軽く、400g以上の差があります

FERNANDES LA-115KK(レッド)

FERNANDES LA-115KK kenモデルのボディ正面
LA-115KK。真っ赤なボディにゴールドパーツ(当店撮影)

kenモデルの中でも特に人気の高いモデルで、すでに生産を終えています。真っ赤なボディにゴールドパーツという、ひと目で分かる見た目です。

「虹」のMVのギター:「虹」のMVで、kenが釘を打ちつけ、最後に炎に投げ込んだ赤いギターは、LA-85KKと言われています。当店の確認では、LA-85KKとこのLA-115KKは同じモデルです。ファンにとっては、あのMVの「あのギター」と同じ1本です。

ピックアップは、リアにVH-4、センターとフロントにVS-1。リアはスイッチでコイルタップ(ハムバッカーを片側だけにする)できます。テレキャスターに通じる切れのいいシャープな音と、腰のある力強いサステインを両立した1本です。3本の中ではいちばん軽い3.365kg。

LA-115KKのヘッド
逆向きのテレキャスター風ヘッド
LA-115KKの裏側
裏側。ネックプレートの金メッキにくすみ
LA-115KKの全体
全体。実測3.365kg
LA-115KKのヘッド裏とゴールドのペグ
ヘッドの裏。ゴールドのペグ
LA-115KKのメイプル指板
メイプルの指板

FERNANDES LA-115KK(当店のYouTube)

LA-115KKの在庫ページを見る

FERNANDES LA-80KK(パールホワイト)×2本

FERNANDES LA-80KK kenモデルのボディ正面
LA-80KK(26A019)。パールホワイトにパール柄のピックガード(当店撮影)

ストラトを基調に、少し小さめにした形のボディ。ヘッドの表もパールホワイトで塗られ、ゴールドパーツと組み合わせた上品な仕上がりです。12フレットには、トカゲをモチーフにしたインレイが入っています。ken本人のこだわりが表れた部分です。

ピックアップはS-S-H。リアのハムバッカーはミニスイッチでコイルタップでき、シングル3つのストラトのような音まで作れます。ブリッジはロック式トレモロなので、アームを大きく使ってもチューニングが安定します。

トカゲのインレイ ボリューム 5ウェイ切替 コイルタップ ロック式トレモロ

LA-80KKのコントロール(当店撮影)

LA-80KKのパールホワイトのヘッド
ヘッドの表もパールホワイト
もう1本のLA-80KK
もう1本のLA-80KK(26A016)
LA-80KK(26A019)の裏側
LA-80KK(26A019)の裏側
LA-80KK(26A016)の裏側
LA-80KK(26A016)の裏側
LA-80KK(26A016)のヘッド
26A016のヘッド
LA-80KK(26A016)の指板
26A016の指板

同じLA-80KKでも、重さ(3.750kgと3.8kg)やフレットの残り、傷の場所はそれぞれ違います。2本並べて、状態で選べるのが中古のいいところです。

FERNANDES LA-80KK(26A019・当店のYouTube)

FERNANDES LA-80KK(26A016・当店のYouTube)

LA-80KK(26A019)を見る LA-80KK(26A016)を見る

※3本とも中古品で、年式なりの傷や使用感があります。傷の場所は在庫ページの写真と説明にすべて書いています。どれも当店でネック・弦高・オクターブを調整済みです。

中古のkenモデルを買うときに見るところ7つ

フェルナンデスのkenモデルは、生産を終えてから年数がたっています。店主として毎回確かめているところをまとめました。

① ロック式トレモロ

LA-80KKのようなロック式トレモロは、支点のすり減りでチューニングが戻らなくなることがあります。アームを使って音程が戻るかを確かめましょう。くわしくはSUGIZOの記事の「フロイドローズ付きの中古で見るところ」にまとめています。

② ゴールドパーツのメッキ

kenモデルはゴールドパーツが多く、年数がたつとペグやブリッジ、アームのメッキがくすんだり、はがれたりします。音には関係ありませんが、見た目の好みは分かれます。

ペグのゴールドメッキのはがれ
LA-80KK(26A019)のペグ。メッキのはがれ・くすみ
③ コイルタップのスイッチ

リアのハムバッカーをシングルの音に切り替えるスイッチ。切り替えたときに音がちゃんと変わるか、接触不良でガリガリいわないかを確かめます。

④ ボディの角とヘッドの縁

ジャックのそばの角や、ボディ下側の側面は、立てかけたときにぶつけやすいところ。ヘッドの縁の塗装の欠けもよくあります。

ボディ下側の打痕と塗装の欠け
LA-80KK(26A016)。ボディ下側やジャック横に欠け
ボディ裏のエッジの塗装の欠け
LA-115KK。ボディ裏のエッジに欠け
⑤ ネックとフレット

当店では、7フレットのすき間(0.3mm)、12フレットの弦高(6弦2.0mm・1弦1.5mm)、フレットの残り(%)を数字で書いています。3本ともフレットは7〜8割残っています。

⑥ 同じ型番でも個体差がある

同じLA-80KKでも、重さ、フレットの残り、傷の場所はそれぞれ違います。写真と数字で、1本ずつ比べて選びましょう。

⑦ 型番とシリーズ

LAシリーズは、2003年までは24フレット・ロック式、2007年ごろからは21フレット・シンクロ式と、時期によって仕様が違います。欲しい仕様がどちらかを決めてから探すと迷いません。

当店の在庫ページでは、傷の場所・実測の重さ・ネックの数字・付属品を、写真と説明で確認できるようにしています。

いま揃える「kenっぽい音」

kenの音の決め手は、ディレイの浮遊感と、ブースター・歪みの使い分け。いま新品で買える機材でそろえると、こうつながります。

ギターストラト系(kenモデルなど)→ 中古なら当店のLAシリーズ ブースターKen's BOOSTER/Klon系→ 例:J.Rockett ARCHER 歪み(ファズ)Big Muff π/Fuzz Factory→ いまも新品で買える ディレイ浮遊感の決め手→ 例:BOSS DD-8 アンプクリーンがきれいな真空管アンプ→ スタジオのマーシャルや JC-120でも試せる ※音作りの一例です。ken本人の配線そのものではありません

予算の目安

① まずディレイBOSS DD-8 約2.2万円 ② 歪みもDD-8 + Big Muff Pi 約3.5万円 ③ ブースターまでDD-8 + Big Muff Pi + J.Rockett ARCHER 約6.8万円 サウンドハウスの表示価格(2026年10月2日時点)の合計
BOSS DD-8(ディレイ)
kenのギターの浮遊感に欠かせないのがディレイ。DD-8は定番のデジタル・ディレイで、アナログ風の音や揺れのある音も選べます。アルペジオにうすくかけるだけで、ぐっとkenらしくなります。
22,000円(税込・2026年10月2日時点)

サウンドハウスで見る

J.Rockett Audio Designs ARCHER(オーバードライブ/ブースター)
kenも使っていたKlon Centaurの流れをくむ、透明感のあるオーバードライブ。原音を残したまま押し出しを足せるので、ソロで前に出たいときのブースターにも向きます。
32,800円(税込・2026年10月2日時点)

サウンドハウスで見る

Electro-Harmonix BIG MUFF PI(ファズ)
kenの足元にもあった定番のファズ。分厚く歪む音で、グランジ寄りの曲に合います。
12,800円(税込・2026年10月2日時点)

サウンドハウスで見る

ZVEX Vexter Fuzz Factory(ファズ)
kenも使ったFuzz Factoryの、手の届きやすい版。つまみの組み合わせで、発振するような飛び道具の音まで出せます。
35,800円(税込・2026年10月2日時点)

サウンドハウスで見る

Free The Tone Ken's BOOSTER(シグネチャー)
ken本人のシグネチャー・ブースター。2020年に一般発売されました。サウンドハウスでは扱いがないので、Amazonで探せます。

Amazonで探す

家で練習するなら

VOX amPlug3 High Gain(ヘッドホンアンプ)
ギターに直接挿して、ヘッドホンで聴く小さなアンプ。夜でも練習できます。
6,210円(税込・2026年10月1日時点)

サウンドハウスで見る

ZOOM G1X FOUR(マルチエフェクター)
ディレイ・歪み・揺れ系が1台に入っています。kenのようにディレイを重ねる練習が、これ1台でできます。
13,800円(税込・2026年10月1日時点)

サウンドハウスで見る

バンドスコア・替えの弦
kenのギターはアルペジオの押さえ方が独特なので、楽譜があると近道です。弦は当店の3本と同じ09-42がおすすめ。

スコア 弦 09-42

用語ミニ辞典

アルペジオ
和音を1音ずつ順番に鳴らす弾き方。
開放弦
どこも押さえずに鳴らす弦。押さえた音と混ぜると、響きが広がる。
裏メロ
歌のメロディの裏で、楽器が奏でるもう1本のメロディ。
ダブル
同じフレーズを2回録音して左右に重ねること。音に厚みが出る。
S-S-H
ピックアップの並び。シングル・シングル・ハムバッカーの順。
コイルタップ
ハムバッカーの2つのコイルのうち1つだけを使い、シングルのような音にする仕組み。
ロック式トレモロ
弦をブリッジとナットで固定し、アームを大きく使ってもチューニングが狂いにくいブリッジ。
シンクロ式トレモロ
ストラトに付いている昔ながらのトレモロ。
インレイ
指板やヘッドにはめこんだ飾り。LA-80KKはトカゲ。
マスタービルダー
フェンダー・カスタムショップで、1本ずつギターを作る職人。
ブースター
音量や押し出しを持ち上げるエフェクター。

L'Arc〜en〜Cielのメンバー

このブログでは、有名バンドのギタリスト・ベーシストを1人ずつ取り上げていきます。

hydeボーカル
—
kenギター
この記事
tetsuyaベース・リーダー。kenの幼なじみ
記事を読む
yukihiroドラム
—

ほかのバンドの記事:hide(X JAPAN)/SUGIZO(LUNA SEA・X JAPAN)/松本孝弘(B'z)

まとめ

kenは、姉のフォークギターでコードを崩して見つけた開放弦の響きを、そのままL'Arc〜en〜Cielの音にしてきたギタリストです。アルペジオとディレイの浮遊感、一期一会のソロ、そしてヒット曲を次々に書く作曲の力。

フェルナンデスのkenモデルは生産を終えていますが、中古ならLAシリーズを手ごろに手にできます。まずはディレイ1台から、kenの音に近づいてみてください。

kenモデルを探している方へ

当店では、ネック・弦高・オクターブを調整してからお送りしています。在庫はその時々で変わります。

LA-115KK LA-80KK(019) LA-80KK(016)

弾かなくなったkenモデル、ありませんか?

当店はkenモデルをはじめ、エレキギター・ベースを買い取っています。トレモロの調子が悪い、メッキがはがれている、といった状態でもご相談ください。

買取について見る

参考にした資料

よくある質問

kenが使っているギターは何ですか?

2009年まではフェルナンデスと契約し、ストラト型のLD、逆向きのテレキャスター風ヘッドのLA、フライングV型のLVの3つのシグネチャーシリーズを使っていました。2010年からはフェンダーと契約し、Ken Stratocaster Galaxy Redなどのシグネチャーモデルがあります。

フェルナンデスのkenモデルは今でも買えますか?

フェルナンデスのkenモデルは生産を終えているため、中古で探すのが現実的です。LAシリーズは、2003年までは24フレット・ロック式トレモロ、2007年ごろからは21フレット・シンクロ式と仕様が違います。

kenのギターの特徴は?

開放弦を混ぜたアルペジオ、即興に近い一期一会のギターソロ、ディレイの浮遊感、歌の裏で鳴る裏メロです。

kenが作曲した曲は?

眠りによせて、Vivid Colors、the Fourth Avenue Café、虹、winter fall、花葬、NEO UNIVERSE、New Worldなどです。L'Arc〜en〜Cielでいちばん多く、50曲以上を作曲しています。

kenっぽい音を出すには何を買えばいいですか?

まずはディレイ(BOSS DD-8など)です。次にファズ(Big Muff Pi)、ソロで前に出るためのブースター(Klon系のJ.Rockett ARCHERなど)をそろえると近づきます。

kenとtetsuyaの関係は?

近所に住む1つ違いの幼なじみです。tetsuyaにベースを勧めたのがkenで、1992年にはtetsuyaからの電話でkenがL'Arc〜en〜Cielに加入しました。

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