DIRECTこのサイトで買うと全品 3%OFF購入手続きで自動値引き・クーポン不要
SILVER WOLF GUITARSエレキギター・ベース専門店
読みもの

HEATH(X JAPAN)のベースと音作り|FJB-115H・Burny EB-95Xと公式映像で解説【ピック弾き・Ampeg】

更新日:2026-10-03 文:SILVER WOLF GUITARS 森 将大

※この記事にはプロモーション(サウンドハウス・Amazonへの広告リンク)が含まれます。

先に結論
  • HEATHのベースは、1990年代がBurny(フェルナンデス)のイーグル型(市販版は「EB-95X」)、2007年の再結成のあとがフェルナンデスのジャズベース型「FJB」(市販版は「FJB-115H」)。黒に白いライン2本の柄は、HEATHが考えたもの。アンプは再結成後がAmpeg。
  • FJB-115Hは2009年から市販されたHEATHモデル。フェルナンデスは2024年に事業を停止し、2025年7月に破産手続に入ったため、これからは中古が中心。
  • HEATHっぽい音は、ジャズベース型をピックで弾き、Ampeg系の太い低音で鳴らすのが基本。まずはプリアンプ(SansAmp)1台から。当店にはジャズベース型が3本ある。

X JAPANのベーシスト、HEATH。

1992年、TAIJIのあとを受けてX JAPANに加わり、2023年まで低音を支え続けました。ステージの外では物静かな人として知られ、黒に白いラインのベースを抱えて立つ姿を覚えている人も多いはずです。ソロでは「heath」の名前で歌い、『名探偵コナン』のエンディング曲も歌っています。

この記事では、中古ギター・ベース店を営んでいる私が、HEATHのベースと音作り、hideやPATAとのつながりを、公式映像と自作の図、当店の実機の写真でまとめました。いまHEATHっぽい音を出すなら何を買えばいいかも紹介します。

この記事で分かること
  • HEATHがどんなベーシストだったか(年表・エピソードつき)
  • 公式映像と、HEATHの名曲10選(ベース・作曲・歌)
  • HEATHとつながる人たち(hide・PATA・I.N.A.・KIYOSHI)
  • 本人のベース2本と、ジャズベース・スルーネックのしくみ
  • 当店のジャズベース型とスルーネックの実機(写真と動画)
  • 中古のHEATHモデルを買うときに見るところ7つ
  • いま新品で揃えられる「HEATHっぽい音」の機材
森
この記事を書いた人:森
中古エレキギター・ベースを整備して販売しているシルバーウルフの店主(古物商)。ネックや弦高を調整してから送り出しています。HEATHモデルの買取もご相談ください。

HEATHってどんな人?

本名森江 博(もりえ ひろし)
生まれ1968年1月22日/兵庫県尼崎市
担当ベース(X JAPAN)、ボーカル(ソロ)
主なバンドX JAPAN、Dope HEADz、RATS、Lynx
亡くなった日2023年10月29日(55歳)

X JAPANに入る前は、Paranoia、media youth(前身はSWEET DEATH)などのバンドで活動していました。のちにhide with Spread BeaverのギタリストになるKIYOSHIがいたmedia youthでは、バンドの名前を考えたのがHEATHだったと言われています。

22歳のころ、hideを通じてXのメンバーと出会います。1992年、ベースのTAIJIが抜けたXに、hideの誘いで加入。5月中旬に加入が決まり、8月24日にニューヨークのロックフェラー・センターで、HEATHの加入と、バンド名を「X JAPAN」に変えることが発表されました。

1997年の解散後は、ソロのheathのほか、PATAやI.N.A.とのDope HEADz、RATS、Lynxと、いくつものバンドで活動。2007年の再結成でX JAPANに戻り、2023年10月29日に55歳で亡くなるまで、X JAPANのベーシストでした。

HEATH 年表 1968尼崎市で生まれる(1月22日) 1992Xに加入、X JAPANに改名8月24日にニューヨークで発表 1993シングル「Tears」 1994「Rusty Nail」オリコン1位 1995heathの名前でソロ 1996「迷宮のラヴァーズ」『DAHLIA』 1997X JAPAN解散 1998アルバム『Gang Age Cubist』 2000PATA・I.N.A.とDope HEADz 2003RATS、翌年ISSAYとLynx 2007X JAPAN再結成 2009FJB-115Hが市販に 202310月29日、55歳で死去 2024『All about HEATH』ソロ全曲集『all of heath』

人柄が分かるエピソード7つ

  1. 見つけたのはhide
    HEATHをXに誘ったのはhideでした。TAIJIが抜けたあと、hideが声をかけ、HEATHはXの音合わせに呼ばれます。
  2. 音合わせは5曲
    加入前の音合わせでは、「Standing Sex」「BLUE BLOOD」「ENDLESS RAIN」「Joker」「Sadistic Desire」の5曲をセッションしました。その場でまったく動じない、自然体の様子がメンバーに好かれたと伝えられています。
  3. 加入はニューヨークで発表
    1992年8月24日、ニューヨークのロックフェラー・センターでの記者会見で、HEATHの加入と「X JAPAN」への改名が同時に発表されました。日本ではなく、アメリカでのお披露目です。
  4. ステージの外では物静か
    ステージの外では、物静かな人として知られていました。一方でステージでは、ベースを壊す演出をしたこともあります。
  5. media youthの名付け親
    Xに入る前に短いあいだいたmedia youthでは、バンド名を考えたのがHEATHだったと言われています。そのバンドのギタリストKIYOSHIは、のちにhide with Spread Beaverに加わりました。
  6. 「WRIGGLE」はHEATHのストックから
    アルバム『DAHLIA』を作るとき、メンバー全員で曲を作ろうという考えから、HEATHが書きためていた曲を全部聴き、その中から選ばれたのが「WRIGGLE」です。演奏はPATA、打ち込みはHEATHが受け持ちました。
  7. 黒に白いライン
    黒いボディに白いライン2本は、HEATHが考えた柄です。1990年代のイーグル型も、再結成後のジャズベース型も、この柄で知られています。のちには白や赤など、ほかの色のベースも使いました。

X JAPANのHEATH ── 公式映像で見る

HEATHが加わってからのX JAPANは、「Tears」「Rusty Nail」「DAHLIA」「Forever Love」と、大きなヒットを続けて出していきます。速い曲でも、バラードでも、低音の土台を作っていたのがHEATHです。

まずは1997年12月31日の解散ライブ「THE LAST LIVE」から「Rusty Nail」。HEATHが加入してから出たシングルで、Xとして初めてオリコン1位になった曲です。

X JAPAN「Rusty Nail」THE LAST LIVE(Yoshiki 公式チャンネル)

聴くところ:バンド全体で速く刻むところで、ベースの音を追いかけてみてください。ギター2本の刻みの下で、ベースが曲の速さを支えています。

HEATHが加わってから出た、最初のシングル「Tears」。ゆったりしたバラードで、ベースが歌の下を静かに支えます。

X JAPAN「Tears」(Yoshiki 公式チャンネル)

X JAPANを代表するバラード「Forever Love」の公式ミュージックビデオ。

X JAPAN「Forever Love」公式ミュージックビデオ(Yoshiki 公式チャンネル)

そして再結成後のX JAPAN。2015年に配信された「Born To Be Free」を、2010年に日産スタジアムで初めて演奏したときの映像です(歌詞や編曲は、配信された版と一部違います)。

X JAPAN「Born To Be Free」日産スタジアム(Yoshiki 公式チャンネル)

※HEATHのソロの曲は、公式に埋め込みできる映像を確かめられなかったため、この記事には貼っていません。

HEATHがいたX JAPANの主なできごと

年月できごと
1992年8月HEATHの加入と「X JAPAN」への改名を、ニューヨークで発表
1993年11月シングル「Tears」
1994年7月「Rusty Nail」。Xとして初めてのオリコン1位シングル
1996年「DAHLIA」(1位)、「Forever Love」、11月にアルバム『DAHLIA』
1997年12月31日東京ドームで解散ライブ「THE LAST LIVE」
2007年10月再結成
2008年3月再結成後はじめての東京ドーム公演(3日間)
2014年10月11日ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン公演
2017年3月4日ロンドンのウェンブリー・アリーナ公演(PATAの病気で1年延期したもの)

解散から再結成、そして海外の大きな会場まで。X JAPANの後半の歴史は、ずっとHEATHのベースと一緒でした。

HEATHのまわりには、hideとかかわりの深い人たちがたくさんいます。図にまとめました。

HEATH hideXに誘った PATAWRIGGLE・Dope HEADz I.N.A.Dope HEADz KIYOSHImedia youth TAIJI前のベーシスト ISSAYLynx(DER ZIBET) I.N.A.とKIYOSHIは、のちのhide with Spread Beaverのメンバー

Xに誘ったのはhide。Dope HEADzで組んだI.N.A.は、hideのソロの音を一緒に作ってきた人です。media youthで一緒だったKIYOSHIも、のちにhideのバンドに加わりました。hideの話はhideの記事、PATAの話はPATAの記事、KIYOSHIの話はKIYOSHIの記事にまとめています。

TAIJIとHEATH、X JAPANの2人のベーシスト

TAIJIHEATH
いた時期1986年の終わり〜1992年1992年〜2023年
メインのベースKiller(インパルスほか)イーグル型(市販版EB-95X)、ジャズベース型FJB(市販版FJB-115H)
Xで作曲した曲PHANTOM OF GUILT、Desperate Angel、Voiceless Screaming、DEAR LOSERほかWRIGGLE
そのあとの活動LOUDNESS、D.T.RなどDope HEADz、RATS、Lynxなど

『BLUE BLOOD』『Jealousy』のころのベースはTAIJI、『DAHLIA』のころからはHEATH。X JAPANのアルバムを年代順に聴くと、2人のベースの違いが分かります。TAIJIの話はTAIJIの記事にまとめています。

HEATHの名曲10選(ベース・作曲・歌)

X JAPANの曲はほとんどがYOSHIKIの作曲ですが、HEATHが作った曲もあります。X JAPANのベース、HEATHが作った曲、ソロのheathの歌、Dope HEADzから10曲(枚)を選びました。

1Tears
X JAPAN/1993年11月/作曲:YOSHIKI

HEATHが加入してから出た、最初のシングル。ゆったりしたバラードで、ベースは歌をしっかり支える役目です。

2Rusty Nail
X JAPAN/1994年7月/作詞・作曲:YOSHIKI/オリコン1位

Xとして初めてオリコン1位になったシングル。上の公式映像で、解散ライブの演奏が見られます。

3DAHLIA
X JAPAN/1996年2月/作曲:YOSHIKI/オリコン1位

速さと重さのある、HEATH期を代表する1曲。同じ年のアルバムの題名にもなりました。

4Forever Love
X JAPAN/1996年7月/作曲:YOSHIKI

X JAPANを代表するバラード。静かな曲ほど、ベースの一音一音が目立ちます。

5WRIGGLE
X JAPAN/1996年『DAHLIA』/作曲:HEATH・PATA 編曲:HEATH

X JAPANでHEATHが作曲した、ただ1つの曲。デジタルな音のインストで、演奏はPATA、打ち込みはHEATHです。ベースの演奏ではなく、HEATHの作曲と打ち込みが聴ける曲です。

6迷宮のラヴァーズ
heath/1996年10月7日

ソロ名義のheathのシングル。アニメ『名探偵コナン』のエンディング曲で、HEATHが歌っています。

7Traitor
heath/1997年2月19日

「迷宮のラヴァーズ」に続くソロのシングルです。

8Gang Age Cubist(アルバム)
heath/1998年6月10日

バンドで録った盤と、リミックスの盤の2枚組。HEATHが歌う、ソロらしさが詰まった1枚です(バンドの盤のベースは、別の人が弾いています)。

9PRIMITIVE IMPULSE(アルバム)
Dope HEADz/2001年6月

PATA、I.N.A.、ボーカルのJO:YAと組んだバンドの1作目。翌2002年に2作目『PLANET OF THE Dope』も出ています。

10Born To Be Free
X JAPAN/2015年/作曲:YOSHIKI

再結成後に配信された曲。上の公式映像で、2010年に日産スタジアムで初めて演奏したときの様子が見られます。

アルバムで聴くなら

CDはサウンドハウスでは扱いがないので、Amazonで探すのが早いです。

アルバム発売ひとこと
DAHLIA(X JAPAN)1996年HEATH作のWRIGGLE。DAHLIA・Rusty Nailも(Forever Loveは歌と弦楽器だけの版)
heath(heath)1995年ソロ1作目
Gang Age Cubist(heath)1998年バンド盤とリミックス盤の2枚組
PRIMITIVE IMPULSE(Dope HEADz)2001年PATA・I.N.A.と
Desert Rain(heath)2006年通信販売だけで出たアルバム
all of heath(heath)2024年ソロの全曲を集めた生産限定のセット

DAHLIAをAmazonで見る heathのCD

ソロとバンド(heath・Dope HEADz・RATS・Lynx)

X JAPANの外での活動を表にまとめます。ソロでは小文字の「heath」、X JAPANでは大文字の「HEATH」と、名前を書き分けていました。

名前年いっしょにやった人ひとこと
heath(ソロ)1995年〜—主に歌。「迷宮のラヴァーズ」『Gang Age Cubist』
Dope HEADz2000年〜PATA、I.N.A.、JO:YAアルバム2枚
RATS2003年〜—解散後に組んだバンドのひとつ
Lynx2004年〜ISSAY(DER ZIBET)作品は出ていない

ソロのheathでは、主に歌を担当しました。1995年のソロ1作目『heath』はCDとビデオのセットで、翌年の「迷宮のラヴァーズ」でアニメの主題歌も歌っています。2024年には、ソロの全曲を集めた『all of heath』が生産限定で出ています。

HEATHのベースの特徴3つ

① ピックで弾く、輪郭のはっきりした低音

HEATHは主にピックでベースを弾いていました(曲によっては指弾きやスラップも使っています)。ピックで弾くと、音の始まりが硬く、一音一音の粒がそろうので、ギター2本が速く刻むX JAPANのような曲に向いています。

ピック弾き 指弾き 音の始まりが硬い粒がそろう速い刻みに向く 音の始まりが丸い太く柔らかいゆったりした曲に向く ※波の形はイメージです。HEATHは主にピック弾き

② 見た目まで自分で決める

黒いボディに白いライン2本という柄は、HEATHが自分で考えたもの。イーグル型でもジャズベース型でも、この柄のベースがステージでの「HEATHのベース」の印でした。

③ 打ち込みも自分で作る

「WRIGGLE」では、演奏をPATAに任せ、HEATHは打ち込みを担当しました。ふだんから打ち込みで曲を作っていて、ベースを弾くだけでなく、機械を使った音作りもする人でした。

本人のベースと機材

HEATHのメインのベースは、時期で大きく2つの形に分かれます。どちらも、HEATHが考えた黒に白いラインの柄で知られています。本人のベースは特別に作られたもので、市販のHEATHモデルとは中身が違います。

ベース時期どんなベース
イーグル型(EB-HEATH)/市販版 Burny EB-95X1993〜1997年ごろB.C.リッチのイーグルの形。本人用はコア材のボディとネック、セイモア・ダンカンのピックアップで特別に作られたもの。市販版のEB-95Xは、メイプルのスルーネックにマホガニーのボディ、24フレット
ジャズベース型FJB/市販版 Fernandes FJB-115H2007年の再結成後再結成のときに作られたジャズベース型。市販版のFJB-115Hは2009年から。アルダーのボディ、メイプルのネックと指板、20フレット、セイモア・ダンカンのピックアップ、2ボリューム・1トーン
フェンダーのジャズベースなど録音録音では、フェンダーのジャズベースをよく使っていた

アンプ

1990年代はMesa/Boogie、再結成後はAmpegのSVT-CL(ヘッド)とSVT-810E(スピーカー8発のキャビネット)。Ampegはロックのベーシストの定番で、太くて押し出しの強い低音が出るアンプです。

※本人の機材は、Wikipedia(ムック『All about HEATH』を出典とするもの)とフェルナンデスの公式の資料で確かめた内容だけを書いています。エフェクターは確かめられませんでした。

ジャズベースとスルーネックのしくみ

ジャズベースのつまみ(FJB-115H)

FJB-115Hのもとになったジャズベースは、ピックアップが2つ、つまみが3つ。ピックアップごとのボリュームと、全体のトーンです。

ネック側ピックアップ ブリッジ側ピックアップ ブリッジ 123 1 ネック側の音量 2 ブリッジ側の音量 3 音色(トーン)

当店のFGN NCJB-10R/ALで見る、ジャズベースのピックアップとつまみ(当店撮影)

2つのボリュームを両方上げると、太さと抜けのバランスがいい音。ネック側を少し下げるとブリッジ側の硬い音が前に出て、ピック弾きでは輪郭がさらにはっきりします。つまみが3つだけなので、ステージで迷いません。

スルーネックとボルトオン

イーグル型とジャズベース型は、ネックの付け方も違います。

ネックが端まで通る

スルーネック。当店のGreco GOBⅡの裏

4本のネジで留める

ボルトオン。当店のFGN NCJB-10R/ALの裏

スルーネックは、ネックとボディの継ぎ目がないぶん、ハイポジションまで弾きやすく、音が長く伸びます。ボルトオンは、ネックをネジで留める作りで、音の立ち上がりが速く、ネックの交換や修理がしやすいのが利点です。HEATHは、時期によってこの2つを使い分けていたことになります。

ジャズベース型を選ぶときのコツ

HEATHモデルが見つからないときは、同じジャズベース型から選ぶのが近道です。ジャズベース型は、いちばん多く作られてきた形のひとつで、新品でも中古でも選ぶ幅があります。選ぶときは、次の3つを見てください。

当店のジャズベース型とスルーネックを写真でじっくり

ここからは、いま当店にある実機です。写真はすべて当店で撮影したものです。HEATHモデルではありませんが、再結成後のHEATHと同じジャズベース型が3本と、1990年代のイーグル型と同じスルーネックの作りのベースが1本あります。

FGN NCJB-10R/ALGrassRoots G-JB-47RBURNY BASSGreco GOBⅡ
形ジャズベース型ジャズベース型ジャズベース型スルーネック
色黒黒3カラー・サンバースト赤茶の木目
指板ローズウッドローズウッドメイプルローズウッド
ピックアップ2つ2つ2つ1つ
重さ(実測)4.450kg4.420kg5.310kg3.965kg
HEATHの機材ならFJBと同じ形・黒FJBと同じ形・黒EB-95Xと同じBurnyの名前イーグル型と同じスルーネックの作り

FUJIGEN(FGN)Neo Classic NCJB-10R/AL(黒)

FGN NCJB-10R/ALのボディ正面(黒)
FGN NCJB-10R/AL。黒いボディに、べっこう柄のピックガード(当店撮影)

フジゲンのジャズベース型。アルダーのボディ、メイプルのネック、ローズウッドの指板という、ジャズベースの王道の組み合わせです。フレットを円弧状に打つフジゲン独自の「サークル・フレッティング・システム」で、音の立ち上がりがはっきりしています。黒いボディは、HEATHのFJB-115Hと同じ色です(白いラインはありません)。日本製です。

FGN NCJB-10R/ALの全体
全体。実測4.450kg
FGN NCJB-10R/ALのつまみ
つまみはボリューム2つとトーン1つ

FGN NCJB-10R/AL(26A056・当店のYouTube)

FGN NCJB-10R/ALの在庫ページを見る

GrassRoots G-JB-47R(黒)

GrassRoots G-JB-47Rのボディ正面(黒)
GrassRoots G-JB-47R。これも黒に、べっこう柄のピックガード(当店撮影)

ESPのグループのブランド、グラスルーツのジャズベース型です。アルダーのボディにハードメイプルのネック、ローズウッドの指板。ネックが少し薄めで握りやすく、はじめての1本にも向いています。ネック側とブリッジ側のボリューム、全体のトーンという、ジャズベースらしいつまみの並びです。

GrassRoots G-JB-47Rのヘッド
ヘッド
GrassRoots G-JB-47Rの裏側の全体
裏側の全体。実測4.420kg

GrassRoots G-JB-47R(18A009・当店のYouTube)

GrassRoots G-JB-47Rの在庫ページを見る

Fernandes BURNY BASS(1970年代・3カラー・サンバースト)

BURNY BASSのボディ正面(3カラー・サンバースト)
フェルナンデスの初期の「BURNY BASS」(当店撮影)

フェルナンデスの初期にだけ見られる、筆記体のロゴの「BURNY BASS」。細かい年式は分かりませんが、1970年代のものと思われるジャズベース型です。HEATHのEB-95Xと同じBurnyの名前が入っています。アルダーのボディに、メイプルのネックと指板。古いぶん、フレットは約4割まで減っていて、次にすり合わせるときはフレット交換が必要です。実測5.310kgと重めです。

BURNY BASSのヘッドの筆記体ロゴ
ヘッドに筆記体で「Fernandes BURNY BASS」
BURNY BASSのボディ裏
ボディ裏。年代なりの色焼けと傷があります

BURNY BASSの在庫ページを見る

Greco GOBⅡ(スルーネック・1980年製)

Greco GOBⅡのボディ正面
Greco GOBⅡ。赤茶の木目のボディの真ん中を、メイプルのネックが通っています(当店撮影)

グレコのオリジナル・ベース「GOBⅡ」。製造は富士弦楽器製造(いまのフジゲン)で、シリアルから1980年製です。「スピードウェイ・ネック」と名付けられた、メイプルにストライプを挟んだ5ピースのスルーネック。ネックがボディの端から端まで1本で通っていて、1990年代のHEATHのイーグル型と同じスルーネックの作りです(形は違います)。24フレット、ピックアップは1つ。ハードケースが付きます。

Greco GOBⅡのボディ裏
ボディ裏。ネックがボディの端まで通っているのが見えます
Greco GOBⅡのヘッド
ヘッド。表もボディと同じ木目です

Greco GOBⅡ(26A067・当店のYouTube)

Greco GOBⅡの在庫ページを見る

※4本とも中古品で、年式なりの傷や使用感があります。傷の場所は在庫ページの写真と説明に書いています。どれも当店で45-105の弦を張り、12フレットの弦高を4弦2.5mm・1弦2.0mmに調整しています。

中古のHEATHモデルを買うときに見るところ7つ

フェルナンデスが事業を止めたいま、HEATHモデルは中古で探すことになります。中古のベースを見るとき、店主として毎回確かめているところをまとめました。

① 型番とヘッドのロゴ

黒に白いラインのベースはほかにもあります。FJB-115HならFERNANDES、EB-95XならBurnyのロゴと、型番を確かめましょう。

② 白いラインと黒い塗装の擦れ

黒い塗装は、細かい擦り傷が光で目立ちやすい色です。白いラインの欠けや黄ばみも、写真で確かめます。正面から撮った写真では見えにくく、光が反射する角度でやっと見える傷もあるので、斜めから撮った写真があるかも見ておきましょう。

黒いボディの裏の小さな擦り傷
当店のG-JB-47Rのボディ裏。黒い塗装は、小さな擦り傷が白く光って見えます
③ とがった角の欠け(EB-95X)

イーグルの形は角が長く、ぶつけやすい形です。角の先の塗装の欠けは、変わった形のベースでいちばんよく見る傷です。

ボディ裏のカッタウェイの縁の小さな塗装の欠け
当店のGOBⅡのボディ裏、くびれた部分の縁。小さな塗装の欠けがあります
④ ネックの反りとフレットの残り

ネックがまっすぐに調整できるか(トラスロッドに余裕があるか)、フレットがどのくらい残っているか。当店では、7フレットのすき間(0.3mm)、12フレットの弦高(4弦2.5mm・1弦2.0mm)、フレットの残り(%)を数字で書いています。

減ったフレットとメイプルの指板
当店の1970年代のBURNY BASS。フレットは約4割まで減っています。こうした点も在庫ページに書いています
⑤ つまみのガリと電装

つまみを回したときの「ガリガリ」という雑音は、古いベースでよく起きます。電池で動く回路が付いたモデルなら、回路まで動くか、電池の端子が錆びていないかも確かめます。「音出し確認済み」だけでなく、つまみやスイッチを全部動かして確かめてあるかがポイントです。

⑥ 重さ

ベースはギターより重く、4kgを超えるものも珍しくありません。同じ型番でも、木の重さで数百グラム違うことがあります。長く立って弾くなら、実測の重さが書いてあるかを見ておきましょう。

⑦ ケース

EB-95Xのような変わった形は、普通のベースのケースに入らないことがあります。専用のケースが付いているかで、買ったあとの出費が変わります。

GOBⅡのハードケース
当店のGOBⅡには、ハードケースが付きます

当店の在庫ページでは、傷の場所・実測の重さ・ネックの数字・付属品を、写真と説明で確認できるようにしています。

いま揃える「HEATHっぽい音」

HEATHモデルのベースは中古で探すとして、音作りの機材は、いまの製品で同じ役割のものが手に入ります。つなぎ方の例はこうです。

ベースジャズベース型+ピック→ HEATHモデルは中古で プリアンプ太さと少しの歪みを足す→ 例:SansAmp BASS DRIVER DI V2 アンプ再結成後の本人:Ampeg SVT-CL+SVT-810E→ 家なら AMPEG MICRO-VR スタジオならAmpegのSVTが置いてあることも ※音作りの一例です。HEATH本人の配線そのものではありません そろえる順番(費用の小さい順)ピック → プリアンプ → アンプ

最初の一歩はピックとプリアンプ。スタジオのアンプの前にプリアンプを置くだけで、ピック弾きの音に太さと押し出しが出ます。アンプは、自分の練習場所が決まってから選べば無駄がありません。

再結成後のHEATHが使ったAmpegのSVTは、真空管で動く大きなベースアンプで、ロックのベースの音の「お手本」のような存在です。多くのリハーサルスタジオに置いてあるので、まずはスタジオで鳴らしてみて、気に入ったら家用の小さなAmpegを、という順番がおすすめです。

ひとつずつ紹介

TECH21 SansAmp BASS DRIVER DI V2(ベース用プリアンプ)
ピックで弾いたときの太さと、ロックらしい少しの歪みを足せる定番。アンプにつなぐ前にも、ライブハウスの卓に直接送るDIとしても使えます。
価格・在庫はリンク先でご確認ください

サウンドハウスで見る

BOSS BB-1X(プリアンプ/オーバードライブ)
もう少し手軽に始めたい人に。BOSSのベース用プリアンプで、元の音を残しながら歪みを足せます。
価格・在庫はリンク先でご確認ください

サウンドハウスで見る

AMPEG MICRO-VR HEAD(ベースアンプヘッド)
再結成後のHEATHが使ったAmpegの、小型のヘッド。Ampegらしい太い低音を、家やスタジオで出せます。
価格・在庫はリンク先でご確認ください

サウンドハウスで見る

家で練習するなら

アンプを鳴らせない家でも、X JAPANのベースは練習できます。

VOX amPlug3 Bass(ヘッドホンアンプ)
ベースに直接挿して、ヘッドホンで聴く小さなアンプ。夜でも練習できます。
価格・在庫はリンク先でご確認ください

サウンドハウスで見る

ZOOM B1X FOUR(ベース用マルチエフェクター)
アンプの音・歪み・コンプが1台に。リズムマシンも入っているので、ドラムに合わせてピック弾きの練習ができます。
価格・在庫はリンク先でご確認ください

サウンドハウスで見る

練習する曲の順番の例

  1. Forever Love:ゆったりしたバラード。一音一音を長く、きれいに伸ばす練習に。
  2. Tears:これもゆっくりめ。歌に合わせて、音を置く場所を覚えます。
  3. Rusty Nail:速さが上がります。ピックのダウンとアップを、同じ強さでそろえる練習に。
  4. DAHLIA:さらに速く、重い曲。メトロノームでゆっくりから、少しずつ速さを上げていきます。

速い曲ほど、右手の力を抜くのがコツです。力むと音の粒がそろわず、すぐに腕が疲れてしまいます。

ピック・弦・バンドスコア・本
X JAPANの速い曲は、メトロノームでゆっくりから。楽譜があると、ベースの動きが確かめられます。HEATHの機材や写真をくわしく知るなら『All about HEATH』も。

ベースのピック 弦 45-105 X JAPANのスコア All about HEATH

いまHEATHを聴く・知る

亡くなったあとも、HEATHの音と姿を残す作品が出ています。

『All about HEATH』(2024年10月23日・リットーミュージック)
HEATHを偲ぶムック。いろいろな時期の写真、使った機材の紹介、ベース・マガジンに載ったインタビュー、ベースの楽譜、ゆかりのあるミュージシャンのインタビューなどをまとめた1冊です。

『all of heath』(2024年10月23日)
ソロのheathの全曲を集めた、生産限定のセット。

追悼ライブ「heath the live」(2024年10月27日)
亡くなって1年の時期に、HEATHとゆかりのあるミュージシャンが集まって開かれました。

HEATHの情報はHEATHの公式サイト(heathproject.com)で確認してください。

用語ミニ辞典

この記事に出てきた言葉を、ベースを始めたばかりの人向けにまとめました。

ジャズベース
フェンダーが作ったベースの形。ピックアップ2つ、つまみ3つ。HEATHのFJB-115Hはこの形。
イーグル
アメリカのB.C.リッチが作った、角の長い変わった形。1990年代のHEATHのベースはこの形。
スルーネック
ネックがボディの端まで1本で通る作り。音が長く伸びる。
ボルトオン
ネックをボディにネジで留める作り。立ち上がりが速く、直しやすい。
ピック弾き
ピックで弦をはじく弾き方。硬く粒のそろった音になる。
プリアンプ
アンプの前で音を整え、太さや歪みを足す機材。
打ち込み
コンピュータで作った演奏。HEATHは「WRIGGLE」で担当した。
シグネチャーモデル
アーティスト本人の名前を冠したモデル。HEATHならFJB-115HやEB-95X。
トラスロッド
ネックの中に入っている金属の棒。締めたり緩めたりして、ネックの反りを直す。
弦高
弦と指板のすき間の高さ。低いほど押さえやすいが、低すぎると音がビリつく。

X JAPANのメンバー

このブログでは、X JAPANのメンバーを1人ずつ取り上げていきます。記事ができたら、ここからリンクします。

YOSHIKIドラム・ピアノ・作曲。リーダー
近日公開
Toshlボーカル
近日公開
hideギター(1987〜1997年)。1998年5月2日、33歳で死去
記事を読む
PATAギター(1987年〜)
記事を読む
HEATHベース(1992年〜)。2023年10月29日、55歳で死去
この記事
TAIJIベース(〜1992年)。2011年7月17日、45歳で死去
記事を読む
SUGIZOギター・バイオリン(2009年〜)
記事を読む

15人を一覧で比べる:アーティストモデル早見表(本人の機材と当店の在庫)

ほかの記事:PATA(X JAPAN)/TAIJI(X)/hide(X JAPAN)/KIYOSHI(hide with Spread Beaver)/SUGIZO(LUNA SEA・X JAPAN)/J(LUNA SEA)/Toshiya(DIR EN GREY)/tetsuya(L'Arc〜en〜Ciel)/ka-yu(Janne Da Arc)/GISHO(PENICILLIN)/ken(L'Arc〜en〜Ciel)/松本孝弘(B'z)/布袋寅泰(BOØWY)/KAZUMA(SIAM SHADE)

まとめ

HEATHは、hideに見いだされて1992年にX JAPANに加わり、黒に白いラインのベースで、2023年までX JAPANの低音を支えたベーシストです。ピックで弾く輪郭のはっきりした低音と、再結成後のAmpegの太い音。X JAPANで唯一作曲した「WRIGGLE」や、ソロで歌った「迷宮のラヴァーズ」にも、物静かなHEATHの別の顔が出ています。

HEATHモデルはもう新品では手に入りませんが、ジャズベース型のベースをピックで弾き、プリアンプとAmpeg系のアンプで鳴らせば、HEATHの音の骨組みはできます。まずはプリアンプ1台から始めてみてください。

ベースを探している方へ

当店では、ネック・弦高・オクターブを調整してからお送りしています。在庫はその時々で変わります。

在庫一覧を見る

弾かなくなったHEATHモデル、ありませんか?

当店はFJB-115HやEB-95XなどのHEATHモデルをはじめ、エレキギター・ベースを買い取っています。白いラインが擦れている、つまみにガリがある、といった状態でもご相談ください。

買取について見る

参考にした資料

よくある質問

HEATHが使っていたベースは何ですか?

1990年代はBurny(フェルナンデス)のイーグル型(市販版は「EB-95X」)、2007年の再結成のあとはフェルナンデスのジャズベース型「FJB」(市販版は「FJB-115H」)がメインでした。黒いボディに白いライン2本の柄は、HEATHが考えたものです。アンプは1990年代がMesa/Boogie、再結成後はAmpegのSVTでした。

HEATHモデルのベースは買えますか?

FJB-115Hは2009年から市販されました。ただ、フェルナンデスは2024年に事業を停止し、2025年7月に破産手続に入ったため、新品は手に入りません。中古で探すことになります。

HEATHが作曲したX JAPANの曲は?

アルバム『DAHLIA』(1996年)の「WRIGGLE」です。作曲はHEATHとPATA、編曲はHEATH。X JAPANでHEATHが作曲した曲はこれだけです。

「迷宮のラヴァーズ」は誰が歌っていますか?

HEATHがソロのheathの名前で出したシングルで、1996年10月7日発売。アニメ『名探偵コナン』のエンディング曲で、HEATH本人が歌っています。

HEATHはどうやってX JAPANに入ったのですか?

hideの誘いです。TAIJIが抜けたあとの1992年に加入し、8月24日にニューヨークで、HEATHの加入と「X JAPAN」への改名が発表されました。

HEATHはピック弾きですか?

主にピックで弾いていました。ピックで弾くと音の始まりが硬く、粒がそろうので、X JAPANの速い曲に向いています。

HEATHっぽい音を出すには何を買えばいいですか?

ジャズベース型のベースをピックで弾き、プリアンプ(TECH21 SansAmp BASS DRIVER DI V2など)とAmpeg系のアンプで鳴らすのが基本です。まずはプリアンプ1台からがおすすめです。ジャズベース型は、当店の在庫にもあります。

HEATHの機材や写真をくわしく知るには?

2024年10月23日にリットーミュージックから出たムック『All about HEATH』に、いろいろな時期の写真や使った機材の紹介、インタビューがまとめられています。

在庫一覧をすべて見る →